A群溶血性レンサ球菌咽頭炎（溶連菌感染症）

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎（溶連菌感染症）（Streptococcal infection）について解説します。

A群溶血性レンサ球菌咽頭炎（溶連菌感染症）とは

「A群溶血性レンサ球菌咽頭炎（溶連菌感染症）」は、「A群溶血性レンサ球菌」によって引き起こされる呼吸器感染症です。いずれの年齢でも起こり得ますが、学童期の小児にもっとも多いです。

感染経路

患者の咳やくしゃみなどによって感染する「飛沫感染」、飛沫に含まれる細菌が手指や物を介して感染する「接触感染」が主要な感染経路です。

潜伏期間

2～5日

主な症状

突然の発熱と全身倦怠感、のどの痛み・むくみなどによって発症し、しばしば嘔吐を伴うことがあります。さらに、上あごに赤い小さな斑点や点状の出血、苺舌（舌に赤いブツブツができる）が見られることがあります。菌の侵入部位や組織により多彩な臨床症状を引き起こします。熱は3〜5日以内に下がり、1週間以内に症状は改善します。まれに重症化し、全身に発赤が拡がる「猩紅熱（しょうこうねつ）」を引き起こすことがあります。