ウエルシュ菌(Clostridium perfringens) について解説します。
細菌の特徴
ウエルシュ菌は、人や動物の腸管、土壌、水中など自然界に広く分布する菌で、酸素を嫌う嫌気性が特徴です。健康な人の便からも検出され、保菌率は青壮年よりも高齢者のほうが高い傾向があります。また、家畜(牛、豚、鶏)の糞便や魚からも検出されます。食品では、特に食肉(牛、豚、鶏肉)の汚染が高い割合で見られます。
ウエルシュ菌の芽胞(がほう)は熱に強い性質をもっており、100℃1〜6時間の加熱にも耐え死滅せず生き残ります。したがって、食品を大釜などで大量に加熱調理すると、他の細菌が死滅してもウエルシュ菌の芽胞は生き残り、生育に適した環境になると食品中で発芽し繁殖します。一度に大量の食事を調理した給食施設などで発生することから"給食病"の異名もあり、大規模食中毒事件を起こすことがあります。逆に、家庭での発症例は少なくなっています。
原因となる食品
主な原因食品は、カレー、スープ、肉団子、チャーシュー、野菜の煮物(特に肉の入ったもの)など。
主な症状
腹痛と下痢。嘔吐や発熱などの症状はきわめて少ない。
潜伏期間
通常6〜18時間、平均10時間
ウエルシュ菌Q&A
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