病原大腸菌

病原大腸菌(pathogenic Escherichia coli) について解説します。

細菌の特徴

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大腸菌には様々な種類があり、その中には下痢を起こすものがあります。これらの大腸菌は「病原大腸菌」もしくは「下痢原性大腸菌」と呼ばれます。この中で、強い病原性を持ち、特に注意しなくてはいけない病原大腸菌は腸管出血性大腸菌(EHEC)です(別項参照)。他には、以下の4種類が食中毒を引き起こす代表的な大腸菌です。

(1)腸管病原性大腸菌(EPEC):特に途上国において乳幼児胃腸炎の重要な原因菌。
(2)腸管侵入性大腸菌(EIEC):途上国や東欧諸国に多く、先進国では比較的まれです。媒介体は食品または水。
(3)毒素原性大腸菌(ETEC):途上国における乳幼児下痢症の最も重要な原因菌です。
(4)腸管凝集性大腸菌(EAEC):途上国の乳幼児下痢症患者からよく検出されています。比較的新しい菌群で、自然界での分布も明らかではありません。

これらを原因とする食中毒は特に発展途上国に多く見られ、先進国では症例が少なくなっていますが、渡航先などでの感染例があります。

原因となる食品

肉類の生食や加熱不十分が原因で起きます。また不衛生な調理器具、手指等から肉以外の食品にこの細菌が付くことでも起こります。人や家畜が保菌している場合があり、これらの糞便に汚染された食品や手指からの二次汚染により、あらゆる食品が原因となる可能性があります。

主な症状

腸管病原性大腸菌(EPEC):下痢、腹痛、発熱。
腸管侵入性大腸菌(EIEC):赤痢に似た症状で血便、腹痛、発熱。
毒素原性大腸菌(ETEC):腹痛、激しい水様性の下痢。
腸管凝集性大腸菌(EAEC):長期間にわたる下痢。

潜伏期間

腸管病原性大腸菌(EPEC)及び毒素原性大腸菌(ETEC) 12〜72時間
腸管侵入性大腸菌(EIEC)及び腸管凝集性大腸菌(EAEC)1〜5日(3日以内がほとんど)

病原大腸菌Q&A

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