腸炎ビブリオ(Vibrio parahaemolyticus) について解説します。
細菌の特徴
腸炎ビブリオの学名はVibrio parahaemolyticus で、コレラ菌と同じビブリオ属菌です。
1950年10月、大阪南部で発生した ""シラス干し"" による大規模食中毒の原因菌として初めて見つかりました。この菌は好塩菌の一種で、沿岸の海水中や海泥中にいます。水温が 15℃以上になると活発に活動する性質があるので、海水温度が高く、海水中に腸炎ビブリオが多い時期に獲れた魚介類には、腸炎ビブリオが付着しており、漁獲後や流通過程、調理中などの不適切な取扱いにより増殖して、食中毒の原因となることがあります。
また、腸炎ビブリオは他の食中毒菌と比較すると増殖速度が早いという特徴があり、まな板や調理器具を介した二次汚染による食中毒も発生しています。しかし、この菌は真水(水道水)の中では増殖しません。この菌による食中毒の発生時期は5〜6月から次第に増加し、7月から9月の夏場に集中しますが、最近では冬場でも腸炎ビブリオによる食中毒が見られます。
原因となる食品
魚介類の刺身や寿司類など。生の魚介類を調理した後、調理器具や手指などを介して二次汚染された食品でも食中毒が発生しています。
主な症状
激しい腹痛、下痢、発熱、吐き気、嘔吐
潜伏期間
8時間から24時間(短い場合で2、3時間)
腸炎ビブリオQ&A
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