公開日:2023年5月30日
従業員への衛生教育の重要性
食品工場では、従業員への食品衛生に関する教育は欠かすことができません。そして、多くの担当者が、従業員への教育の方法について頭を悩ませています。
本記事では『食品衛生5S①「整理」「整頓」について』に続き、食品衛生5Sの「清掃」「清潔」「しつけ」について説明します。現場の実践につながる伝え方もご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
「清掃」とは"ゴミ/汚れ/異物を断つ
「清掃」とは、ゴミや汚れ、異物を断つことをいいます。安全な食品を提供するためには、微生物やアレルゲン、化学物質などの汚染や、異物混入を起こさないことが必須です。
そこで重要なのが「清掃の品質」を高めることです。清掃の品質を高めることで、製品品位を保つことが可能になります。清掃の品質は事前準備に左右されますので、以下のポイントを従業員に伝えましょう。メリットを一緒に説明すると、従業員の実践につながりやすくなります。
【清掃の事前準備のポイントと得られるメリット】
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次に、従業員に伝えたい清掃の基本的な実践ポイントをご説明します。
【清掃の実践ポイント】
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「清潔」とは食品衛生5Sの目的
「清潔」とは、「整理、整頓、清掃された状態」のことをいいます。1つでも欠けると清潔とはいえません。
食品分野では、作業効率を追求するだけではなく、食品の安全性を守ることが大切です。食品に関する事故がたびたび報じられますが、その多くは微生物が原因となっています。食品では見た目だけの判断ではなく、微生物レベルでの清潔さが求められる、という認識が必要です。その「清潔」にたどり着くために「食品衛生5S」が存在し、「清潔」が5Sの目指すゴールとなるのです。
「しつけ」とは習慣化
しつけとは、整理、整頓、清掃を職場のルールに従って実行して、それを習慣化することを指します。しつけができていないと、衛生管理のクオリティを持続することが難しくなります。
しつけは、管理者や先輩従業員が「教える」、「やってみせる」、「確認する」ことで習慣化できるようになります。また、しつけの内容については職場全体で認識していることが大事です。以下の実践ポイントを職場全体で理解し、経営者から現場まで一丸となって取り組む必要があります。
【しつけの実践ポイント】
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食品衛生は5Sから7Sの時代へと発展
ここまで、「食品衛生5S」について考え方や実践ポイント、従業員への伝え方について紹介してきました。なお、現在の食品分野ではこれらに「洗浄」と「殺菌(または除菌)」を加えた7Sへと発展しています。食品工場には、目に見えない微生物レベルまでの清潔に対応する衛生管理が求められる時代になったといえます。
時代の変化とともに、従業員教育はさらに重要性を増しています。ライオンハイジーンでは従業員教育やサニテーションをサポートしていますので、ぜひご相談ください。