公開日:2022年3月22日
従業員教育で悩んでいませんか?
食品工場では、食の衛生を保つために、設備や従業員の衛生管理、害虫対策など、一般的衛生管理を導入して、製造の環境面を整える必要があります。日本でも、食品製造に HACCPの手法を用いることが義務化されたことを始めとして、HACCPシステムを規格化したFSSC22000においても、一般的衛生管理は、前提条件として、すべての食品事業者が実施するべきものとされています。
適切な一般的衛生管理を実施するためには、従業員の協力が必要不可欠ですが、人手不足で、入れ替わりの激しい労働環境の中で、意識やアクションを統一するのは並大抵のことではありません。クオリティーの高い食品を製造し続けるためにも従業員教育の必要性を感じているのではないでしょうか?
従業員教育のポイント
食品工場での従業員教育とひと言にいっても、従業員の勤務歴や役職、国籍によって教育する内容は異なります。従業員ごとに必要な教育を継続的に実施するため、誰に何をテーマとして教育するのか、業務との兼ね合いを見ながらいつどのように行うのかなど、事前にしっかり計画を立て、体系的に運用することがポイントです。また、雇入れの時には衛生の基礎知識や運用ルールの教育、ライン責任者などには衛生意識が高まる教育、外国籍の従業員がいる場合には、イラストや写真、動画などを使用すると理解が高まります。
従業員教育の方法
次に、具体的に従業員に合った学習内容を決め、講師や教材を探して、教育の場を設定していきましょう。自社に合った衛生教育や、安全衛生教育を選定するようにします(表)。また、管理者は、従業員がきちんと学習に取り組み、その内容をしっかり理解しているか把握できるようにすると次の手が打ちやすくなります。
表1 従業員教育の方法とメリット・デメリット
教育手法 | メリット | デメリット | |
OJT (日常業務内) |
現場指導 | ・個人に合わせて教育できる ・実務を学べ、即戦力となる ・その場で理解度を確認できる |
・コーチ側のスキルや教え方によりバラツキがでる ・業務が停滞する |
Off-JT (日常業務外) |
座学(集合教育) | ・参加者が一体感を持てる ・体系的に知識を学べる |
・個人のレベルにあった教育ができない ・シフト調整、会場や器材確保、講師手配が必要 |
Webセミナー・オンデマンド配信 | ・場所を問わず学習できる ・オンデマンド配信なら日を選んで受講できる |
・受動的となり理解度の確認が困難 ・端末用意、環境設定が必要 |
|
eラーニング | ・時間や場所を問わず学習できる ・学習の進捗状況や理解度を一元管理できる |
・端末用意、環境設定が必要 ・実技は取得しにくい |
教育手法は大きくOJT(On the Job Training)とOff-JT(Off the Job Training)に分けられます。
OJTは、業務を通じながら行う「現場指導」です。実務を学びながら、知識やノウハウが得られるので、即戦力を育てやすく、理解度も確認しやすいとされます。しかし、コーチ側のスキルや教え方により教育内容にバラツキが出やすく、業務をしながら教育するため、本来の業務の進行が停滞するおそれもあります。
対するOff-JTでは、教育のために時間を設け、現場を離れて教育を行うことをいいます。座学(集合教育)やWebセミナー・オンデマンド配信、eラーニングが挙げられます。
「座学(集合教育)」は、受講者が一体感を持って取り組めるため、体系的に知識を学ぶことができます。しかし、一斉教育のため個人のレベルに合った教育ができず、開催にはシフト調整、会場や器材、講師の手配等の雑務がともないます。
「Webセミナー・オンデマンド配信」は、オンライン上で場所を問わず学習でき、オンデマンド配信なら日を選んで受講できるなど、受講者の都合に合う学習ができます。しかし、受動的になりやすく、理解度の確認が困難です。また、受講のためには端末用意や環境設定が必須です。
「eラーニング」は、学習教材を用いたオンライン上での学習方法です。教材によっては個人のレベルに合った教育内容が選べるものもあります。受講者は時間と場所を問わず教育が受けられます。また、管理者は受講者の学習の進捗状況や理解度を一元管理できます。しかし、端末用意や環境設定などの準備が必要なほか、実技は取得しにくい側面もあります。
ライオンハイジーンからのご提案
ライオンハイジーンでは、洗浄剤のご提案はもちろん、食品工場に最適な教育コンテンツを豊富にご用意しております。座学(集合教育)だけでなくオンライン教育も御座いますので、お気軽にお問合せください。